きらわれ虫の真実│第6回│カバキコマチグモ──ちまき部屋で養うすねかじり│谷本雄治

きらわれ虫の真実 谷本雄治 大切な家庭菜園に招かれざる客がやってきたら? 虫と対話するナチュラリストが、彼らの生態と意外な魅力を紹介し、ほどよいつきあい方を提案します。

大切な家庭菜園に招かれざる客がやってきたら? 虫と対話するナチュラリストが、彼らの生態と意外な魅力を紹介し、ほどよいつきあい方を提案します。

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第6回
カバキコマチグモ──ちまき部屋で養うすねかじり(公開終了)


カバキコマチグモの雌
カバキコマチグモの雌

【虫の履歴書】体長1センチ強のフクログモ科のクモ。日本在来の毒グモとして知られる。かまれると赤く腫れたり、発熱・頭痛といった症状が出たりするが、個人差は大きいようだ。ヨシ(アシ)やススキなどイネ科の植物の葉を折って巣をつくり、産卵や休息の場所として利用する。


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■この連載が本になりました(2022年8月5日発売、定価1800円+税)

 2021年7月から全17回にわたって、じっくりと“きらわれ虫”の世界を観察してきた本連載「きらわれ虫の真実」が、本日、書籍として発売されました。大幅に書き下ろしを加えて、おなじみの「きらわれ虫」30種を紹介、楽しいコラムも盛りだくさんです。さらに、イラストレーターのコハラアキコさんによるユーモラスな虫イラストがウジャウジャ。虫だらけのこの季節、招かれざるヤツらに悩まされている人も、虫マニアも、大人も子どもも楽しめる一冊です。

 

谷本雄治(たにもと・ゆうじ)
プチ生物研究家・作家。1953年、名古屋市生まれ。田畑や雑木林の周辺に出没し、虫をはじめとする、てのひらサイズの身近な生きものとの対話を試みている。肩書きの「プチ」は、対象の大きさと、研究もどきをたしなむという意味から。家庭菜園ではミニトマト、ナスなどに加えて「悪魔の爪」ツノゴマの栽培に挑戦し、趣味的な〝養蚕ごっこ〟も楽しむ。おもな著書に『週末ナチュラリストのすすめ』(岩波科学ライブラリー)、『土をつくる生きものたち』(岩崎書店)、『ケンさん、イチゴの虫をこらしめる』(フレーベル館)などがある。自由研究っぽい飼育・観察をもとにした、児童向け作品も多い。