いっそ阿賀野でハラペーニョ!|お休み回|収穫作業に追われています!──1回休載のごあいさつ(言いわけ)|高松英昭

いっそ阿賀野でハラペーニョ! 高松英昭

フリーカメラマンが百姓に転進? 常識も前例も踏みこえて、今日も地域おこし協力隊はゆく。タコスソース売り出します。

収穫作業に追われています!

1回休載のごあいさつ(言いわけ)

高松英昭

 本連載ではハラペーニョ苗の定植が始まるところですが、目下、収穫作業に追われています。そのため、今回は連載を休んで収穫に励むことにしました。

 夏が過ぎると、ハラペーニョも加速度的に熟して、緑から赤へと色彩がネオンのように変化します。緑と赤が混在するハラペーニョ畑はクリスマスのようです。メキシコの国旗も緑と赤が配色されているので、ハラペーニョ畑を眺めながら国旗をデザインしたのではないかと、勝手に想像しています。

 暑さがやわらぐと気力もゆるみ、夏の酷暑で体力を削られていたことに体が敏感に反応します。仕事を終えて帰宅すると、すべての行動が寝るための準備になります。夕飯を食べ、お風呂に入り、布団のなかで柴犬が枕に頭をのせて寝ている動画をぼうっと眺めます。スナック菓子を食べながら動画を眺めることもあるので、そのときは歯科医院でのつらい思い出を頭に浮かべて、布団から這い上がり、洗面台に向かいます。

 新潟は、使い古したアルミの鍋ぶたのような雲が青空にふたをしてしまいました。冬が始まりました。そうなると、少しテンションが下がります。できるだけ、収穫作業で汗を流して、セロトニンを分泌させようと思っています。青空が広がる日は、鍋ぶたを持ち上げると色とりどりの野菜が煮込まれたポトフがあるみたいにテンションが上がります。

 次回はハラペーニョ苗の定植作業をお伝えします。そこでは、企画財政課企画係の同僚も作業着に着替えて、応援に駆けつけます。どうぞおたのしみに!

(つづく)

 

高松英昭(たかまつ・ひであき)
1970年生まれ。日本農業新聞を経て、2000年からフリーの写真家として活動を始める。食糧援助をテーマに内戦下のアンゴラ、インドでカースト制度に反対する不可触賤民の抗議運動、ホームレスの人々などを取材。2018年に新潟市にUターン。2023年から新潟県阿賀野市で移住者促進のための情報発信を担当する地域おこし協力隊員として活動中。
著書(写真集)に『STREET PEOPLE』(太郎次郎社エディタス)、『Documentary 写真』(共著)などがある。